【出演】5月3日フジテレビ Newsαプラス 「北海道物産展」解説(日本金融経済研究所 代表理事/馬渕磨理子)

5月3日出演

北海道物産展、これは行ってみたいですよね。

馬渕)■その人気は、単に美味しい大地の恵み、海の幸が揃っているからだけではありません。北海道と言えば、旅行に行きたい都道府県ランキングで長年、1位を続けています。消費者の「良いものを安く」という顕在的なニーズを満たしながら……。美味しいを通して、

旅行気分を楽しめる「疑似体験」など心の奥にある潜在的なニーズにも応えています。こうした「価値体験」の提供によって都道府県別の物産展の人気調査で、北海道は1位になっています。

 

百貨店が催事を、成功させるためのポイントは?

馬渕)■百貨店の強みは「編集力」。目利きのバイヤーによる商品選定能力の高さにあります。消費者は買い物で「失敗したくない」「効率よく良いものに出会いたい」と思っています。これに応えるため百貨店のバイヤーは全国、あるいは世界中から、本当に「いいもの」を集めてくる訳です。これはネット通販にはない百貨店ならではの強みです

 

特別な催事などは百貨店でのショッピングの楽しみの一つですよね。

馬渕)■百貨店の利用目的に関する調査を見ると……。1位は「デパ地下のグルメ」で、さらに、「贈り物の購入」、「物産展や季節の催事」が続きます。建物の上のフロアで行われる「物産展や季節の催事」は、エスカレーターで降りる際に……。シャワー効果と呼ばれる、別の売り場での「ついで買い」が期待できます。実は北海道物産展などの大規模な催事は、準備にコストがかかり、催事単体での利益率は高くないとされています。それでも、幅広い世代の集客が図れ、“ついで買い”を誘うなど百貨店全体の売上に貢献しています。

 

百貨店の楽しい買い物体験が広がるといいですね

馬渕)■百貨店は、単にモノを売るだけではなく消費トレンドの発信機能も担っています。近年人気のベーカリーやクッキーでは消費者の嗜好の変化や、SNSでの情報拡散などを百貨店がいち早く捉え、魅力的な売り場を展開しました変化への柔軟な対応と消費者の半歩先を行く提案を続ける百貨店に期待したいと思います。