代表理事ご挨拶

代表理事 馬渕磨理子

日本金融経済研究所は、2022年1月に設立された金融・経済に関する情報発信・政策提言・コンサルティングを目的とした研究機関です。金融業界に身を置く中で「企業の抱える苦しみ」と「投資家の感じる不安」の両者の間に立ち続けるなかで見えてきた日本の課題があります。特に、IR(Investor Relations)におけるデータ開示に効果的な手法と効果の検証を形にするべき時期に来たと感じています。

企業のIR情報を投資家に届けることが重要であり、経営課題の中心的な役割を果たします。しかし、現在の日本の課題は「企業のIR情報が届くべきところに届いていない」現状があります。企業内の情報(専門領域)と企業外部(非専門)の間に情報の乖離があり、この乖離を適切な形で埋めていく必要性があります。IRの効果的な手法を示し、企業の現場で再現可能な「日本基準の新しいIRのあり方」「グローバル視点の戦略的IR」を提案することを目標としています。

公共政策大学院を卒業後、法人の資産運用を担当することで金融業界での活動をスタートしました。運用によって投資家の経験を経たことで、投資家が企業の情報を得る事に苦労している点や、どんな情報を必要としているのか、投資家心理を理解して参りました。その経験を経て、アナリストへと転職したことで、投資家に寄り添った情報配信をここまで努めてきました。一方で、上場企業・非上場企業に年間のべ約200社に取材するなかで、企業側の苦悩を知るようになり、企業側にも寄り添った情報配信を同時に進めてきました。

投資家と企業の間における「情報の乖離」が埋まることが企業価値の向上と投資家への恩恵にも繋がると考えています。本研究所の理事やパートナーメディア、パートナー企業の皆様は「日本のIRにおける課題感」にご共感いただきました皆様です。IRの切り口から日本経済に寄与する研究を行う機関として、理事・パートナーメディア、パートナー企業の皆様とともに、自身が使命感を持ち研究・政策提言を進める努力をして参ります。

代表理事
馬渕磨理子