【出演】フジテレビ LiveNewsα 「トランプ相互関税」解説(日本金融経済研究所 代表理事/馬渕磨理子)

アメリカの関税措置について、馬渕さんは、どう受け止めていますか?

馬渕)■トランプ大統領は、あすの関税措置を「アメリカ解放の日」と呼んでいます。狙いは、アメリカが長年抱える貿易赤字の削減と国内産業の活性化ですが、アメリカ国内や世界中の専門家から批判の声が上がっています。世界経済の成長を阻害し、停滞させインフレを加速させるリスクがあると指摘されています。

 

アメリカも物価高になるのであれば、国内で反発が起きそうですが、これについては?

馬渕)■トランプ大統領の考えになりますが関税で得た資金=他国からぶんどったおカネを、政府系ファンドでの運用を考えているようです。運用で得た利益をゆくゆく国民に配当金を支払うというメッセージを強く出せば、インフレへの不満を、一時的にでもそらすこともできます。実際にアラスカでは、およそ12兆円規模のファンドが運用されていて、そこで得た運用益はアラスカの住民に毎年、配当金として支払われています。これを、全米に広げるイメージかと思いますが実現が可能かどうかは、分かりません。

 

今回の関税に対して、世界はどう向き合えばいいのでしょうか?

馬渕)■当然、各国から反発が上がっていますが実際にいち早く動いたのはマーケットです。いま株式市場では、米国株から逃げ出して中国株やドイツ株に資金が流れています。日本の対応 についていうとアメリカに適用除外を求める一方、米国に依存しない貿易相手国の多様化、新たな経済連携協定の締結、さらには国内産業の競争力強化が求められます

 

先が見えない、大変な時代を迎えたのかもしれませんね

馬渕)■高い関税による保護貿易といった自国優先は、国家間の対立を深めて過去に世界戦争に至った歴史を思い起こさせます。今に続く自由貿易、国際協調は第二次世界大戦の反省を踏まえて構築されたものです。日本は他国と声をそろえてトランプ大統領に自由で公正な貿易体制の維持が世界平和につながり……。アメリカの自国優先が行き過ぎるとアメリカの覇権を弱めることになるんだと伝えて続ける必要がありそうです。

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