フジテレビ「LiveNewsα」において、当法人の代表理事、馬渕磨理子が「東証市場再編」に関してコメントいたしました

フジテレビ「LiveNewsα」において、当法人の代表理事、馬渕磨理子が「東証市場再編」に関してコメントいたしました

出演日:2022年1月11日

東証 上場会社による新市場区分の選択結果公表

東証の市場再編の意義

前向きな改革として期待が大きいです。日本は、最上位市場の東証1部企業が多すぎるため、海外投資家にとって分かりにくく、海外投資家の資金が入りにくいと言われています。東証1部の企業数が多く逆ピラミッド構造なのです。アメリカは数少ない「NY証券取引所」を頂点にして正三角形のピラミッド構造です。日本の市場構造では、頭でっかちな構造で東証1部に入っている企業が多く、下位の市場の企業数が少ない尻すぼみなのです。これでは、長期的に見ても、日本は新興市場やスタートアップ企業を育てる気がないと判断され、長い目で見て「日本売り」になるのです。市場を整理することは、下位の市場を育てることにも繋がります。

現状、東証1部の中にも、時価総額や流動性が低く、企業価値を高く評価しづらい企業も存在しています。実際に時価総額を比較すれば「NY:29兆ドル」「ナスダック:26兆ドル」「香港:8兆ドル」「東京:6兆ドル」です。昨年8月にはGAFA4社合計の時価総額が日本全体の6兆ドルを上回り、衝撃が走りました。海外投資家のマネーを呼び込むためにも今回の改革は重要な意味合いを持ちます。

再編による各市場の位置付け

新設するプライムは多くの海外投資家を呼び込むグローバル企業が上場する市場との位置づけです。そのためプライム市場の企業には厳しい条件を義務付けられます。最上位市場として企業の「質」を高めるわけです。1つに、流通株ベースの時価総額が100億円以上必要になります。これは、大株主などの動いていない株式の数を減らして、市場で流通している株式が活発に売買されている状態が望ましいということです。多くの投資家が取引している企業が流動性も高く、評価が高いという考え方です。この条件を満たすことが難しい企業も多く、昨年6月時点で1部上場の約600社は満たしていませんでした。しかし、そのうち300社、半数は経過措置を利用して当面、プライム市場に残ることできます。

課題

制度の移行期には経過措置が設けられるのは当然のことですが、今回の改革で、最上位のプライム市場を日本を代表する優良企業の集まる市場にできるかどうかにあります。海外から「単なるマイナーチェンジ」だと受け取らないようにしなければならないですし、骨抜きにならないことに期待したいです。

まとめ

海外投資家が日本株を保有する割合が少なくなってきています、それでも現状、日本株の約3割程度を海外投資家が保有しています。この先も、長期的志向の投資家を呼び込むためのきっかけとなる市場再編となって欲しいです。そして、企業もまた『稼ぐ力』『グローバル視点のIR』『ESG経営』に力を入れていく姿勢が必要になります。明確に今回の改革ができてはじめて、日本企業、日本の金融市場全体のためになると思います。