FOMC議事要旨2月18日発表(1月27–28日会合)概要 ― 金利据え置きの背景と政策見通しの分析 ― 馬渕 磨理子  一般社団法人 日本金融経済研究所 代表理事

馬渕 磨理子

FOMC議事要旨2月18日発表(1月27–28日会合)概要

金利据え置きの背景と政策見通しの分析 ―

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要 旨

2026年2月18日(米国時間)、米連邦準備制度理事会(FRB)は1月27–28日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。今会合においてFOMCは、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを3.50–3.75%に据え置く決定を行った。2025年中に実施した計75ベーシスポイント(bp)の利下げを経て、ほぼ全ての参加者が現行の政策スタンスを中立水準の推定レンジ内と認識し、据え置きを支持した。反対票を投じたのはウォーラー理事とミラン氏の2名で、労働市場の下振れリスクを理由に25bp利下げを主張した

議事要旨で最も注目された点は、複数の参加者がFF金利の引き上げの可能性にも言及した点である。インフレ率が目標を上回る水準にとどまる場合、利上げが適切となり得るとの見解が示され、声明文に「双方向性」を反映すべきとの意見が表明された。パウエル議長は記者会見で利上げの可能性を否定的に捉えたものの、議事要旨は条件付きの引き締めがテーブル上にあることを明確にした形である。インフレ率は2%目標を約1ポイント上回る水準にあり、コア財価格の上昇は関税の影響による部分が大きいとの認識で一致した。金融安定面では、資産バリュエーションの高騰、信用スプレッドの歴史的低水準、AI投資関連のレバレッジ・集中リスク、プライベートクレジットやヘッジファンドの脆弱性が指摘された。また、会合直前にニューヨーク連邦準備銀行がドル円為替レートの「レートチェック」を実施したことが議事要旨で確認された。

Key Findings

FF金利3.50–3.75%据え置き。ほぼ全員が支持、反対は2名(25bp利下げ主張)

複数の参加者が利上げの可能性に言及。「双方向性」を声明文に反映すべきとの意見

インフレ率はやや高止まり(コアPCE約3.0%)。関税によるコア財価格上昇が主因

経済活動は堅調に拡大。AI・テクノロジーセクターの設備投資が牽引

金融安定リスクとして、資産高騰・信用スプレッド圧縮・AI関連レバレッジを指摘

⑥ ドル円「レートチェック」の実施が確認。

一般社団法人日本金融経済研究所 代表理事/経済アナリスト
著書
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WEBサイト:https://mabuchimariko.jp/